アメリカ 1987
監督 メル・ブルックス
脚本 メル・ブルックス、トーマス・ミーハン、ロニー・グレアム



ニューヨークの喜劇王、メル・ブルックスが仕掛けたスター・ウォーズのパロディ映画。

もう、ほんとにバカだなあ・・・としか言いようがないですね。

こういうのって、やっぱりアメリカ人の感覚だよなあ、とも思います。

日本じゃまずやらないですもんね。

例えば黒沢監督の「七人の侍」のパロディとか、北野監督の「アウトレイジ」のパロディとか、企画が進行してる、って話すら聞いたことがない。

そりゃバラエティ番組でコントのネタにするケースは日本でもよく見かけますけどね、本気で映画にして劇場公開しちゃうなんて邦画じゃ聞いたことがない。

お笑いのベクトル自体がきっと違うんでしょうね。

日本のお笑いは話芸に突出してるように私は思いますが、アメリカじゃあパロディが1ジャンルとして成立してる、ってことなんでしょう。

それが証拠にジョージ・ルーカスはメル・ブルックスから本作の許可を打診されたときに大喜びでOKをだしたらしいですし、さらにはスターウォーズの特殊効果/VFXを担当したILM社も惜しみなく全面協力してますしね。

なんせ制作費2270万ドルですから。

たかがパロディごときに、いいのかよ!ってなぐらい金注ぎ込んでる。

ま、ある意味、笑いに寛容ですよね。

日本だと怒る人が出てきそうですし、出資する人も居なさそうですしね。

私は日本の話芸は世界トップクラスの水準にあると信じてる人ですが、こと笑いに対する鷹揚さに関してはアメリカのほうが上かもしれません。

そこは単純にうらやましい国民性だなあ、と。

で、肝心の内容なんですが、腹を抱える場面と、完全にスベってるな、と思える場面がちょうど半々ぐらいで同居、といったところでしょうかね。

こりゃもう笑いの質の違いであって、沸点の違いだと思うんで、どうしようもない。

コメディ映画で半分は笑えない、というのも辛いところなんですが、今回に限ってはあの「スターウォーズのパロディを本気で映画化する」という監督の意気に免じて良しとしますかね。

メル・ブルックスでなきゃきっとできなかっただろう、と思いますし。

しかし監督もまさか後年、スターウォーズがルーカスの手を離れて、ディズニーでシリーズ化されるとは思ってもみなかったでしょうね。

ひょっとしたら最近のスターウォーズしか知らない人にとっては仰天の一作になるかもしれません。

個人的にはリック・モラニスが演じたダーク・ヘルメットがバカバカしすぎて笑えました。

相変わらず連綿と続く最近のアメリカ産パロディ映画と見比べてみるのも一興かも。