ジャズはあんまりよくわからなくてスタンダードもフリーもおおむねこんな感じのもの、としか把握していない門外漢な私ですが、そんな私が人に勧められて聴いて腰を抜かしたのがチックコリア率いるリターントゥフォーエヴァーだったりします。



凄いのはわかるけど、なんかこう盛り上がらないままスマートな感じで終わっちゃうんでしょ?と思っていたら全然違った。

冒頭1曲目からして必殺の名曲。

え、これもうプログレじゃないか!と私思いました。

ジャズをベースにロックのパッションがいたるところで連鎖誘爆。

ラテンなフレイバーをまといつつもスタンリークラークとチックコリアの鬼気迫るプレイが火花を散らします。

適切な表現が見つかりませんが、なんと言えばいいのか、ジャズなのにひどく熱い、んですよね。

いや、ジャズが熱くない、と言いたいわけじゃないんです。

ジャズの熱さが門外漢の私には普段伝わりにくいんですけど、このアルバムは違った、と言いたいんです。

ロックファンのアンテナにもひっかかる直情的な熱さがやたら心地よい。

既成のロックにはないものを作り上げようとする異分子同志の融合がプログレッシヴロックであるのだとしたら、このアルバムは私にとってジャズ側からのロックへの回答としてのプログレに他なりませんでした。

ギター不在のアルバムですが、あ、そういえばギター居なかった、ってあとから気づくほど濃密で意欲的な内容です。

 

2nd、Light as a Featherもこれまた好盤。

チックコリアといえば必ず名前が出てくる名曲、スペインが収録されています。

私はキーボードでスパニッシュなフレージングって、チックコリアで初めて聴きました。

 

ギターがメンバーに加わって、あたかもハードフュージョンとでも言いたくなるような様相を呈したのがこの2枚。

ジャジーなのにどこか暴力的なんです。

マハビシュヌオーケストラにも迫ろうかという勢いの怒涛のアンサンブル、攻撃性は、もう目が点になります。

後者のアルバムには以降2枚のアルバムで固定メンバーとなるアルディメオラが参加しており、そこも聴き所のひとつ。

よりロックを求める人は前者を先に聴いたほうがいいかもしれません。



グラミー賞を受賞したアルバム。

前作とメンバーは変わってないんですけど、なぜかしらねどいきなりリズムがはねだした。

今度はジャズファンクかよ、と呆然とした一枚。

チックコリアはひとつのところに全く留まろうとしません。

 

続けて発表されたこのアルバムでは、これまでの音楽性にクラシックの要素が持ち込まれています。

シンフォニックジャズ、とでも言えばいいのでしょうか。

もう、ここまでくると笑うしかありません。

リターントゥフォーエヴァーというユニットの極点、と言ってもいいアルバムかもしれません。


プログレ、というジャンルがその名称だけで保守化しつつあった時代に、私にとってチックコリアは常に目新しいものを提供してくれる果敢な挑戦者でした。

ジャズはちょっと・・・と言う人に是非聞いてほしいグループです。

フュージョン前夜のジャズロックのシンパシーが一連の作品には息吹いています。



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