ポンプロックの祖、ブリティッシュプログレの大看板であるジェネシスですが、実は私、プログレ黎明期の有名どころで一番ぴん、ときてないのがこのバンドだったりするんです。

一般に評価が高いのが「nursery cryme」であったり「foxtrot」「selling england by the pound」あたりだったりするわけですが、そのどれもが私の琴線に触れなかった。

ポンプ特有の煮え切らないメロディがねー、どうしても好きになれないんですよね。

これこそがイギリスの音じゃないか、といわれれば返す言葉もないんですが。

私が初めてジェネシスがいい、と思ったのは実はこのアルバム。



ピーターガブリエルが脱退して、ドラマーのフィルコリンズが初めてヴォーカルをとったアルバムですが、これがもうね、今までのつかみどころのなさは一体なんだったんだ、と言いたくなるほどの快作。

素地は変わらずポンプな煮え切らなさなんですが、不思議ににメリハリが利いていて、異様にメロディが豊かなんですよね。

これだよ、これを待っていたんだよ、と私は膝を打ちました。



次作「Wind & Wuthering」も叙情性豊かな必聴の名作。

私はこの2枚こそプログレファンは率先して聴くべきだ、と思っていたりします。

このアルバムを最後に残念ながらスティーブハケットが脱退してしまい、ジェネシスは3人体制のポップ路線に突き進むわけですが、以降のアルバムはやはりロックファンとしてはあまり集中できる内容とはいえません。

質は恐ろしく高い、とは思うんですけどね。


暴論なのを承知で書くと、私はやっぱりジェネシスにおけるピーターガブリエルの存在って、ミスマッチだったのでは、と思っていたりします。

ピーターガブリエルの良さ、ってやっぱりソロになってから全面開花したように私には思えるんですね。

前述したように、それはガブリエル不在のジェネシスにも言えることだと思いますし。 

ただしこれはあくまでポンプが苦手な人間の意見であって、ポンプロックがお好きな方々の尺度で測るなら、おおよそ見当違いである可能性は充分考えられます。

私にとってはどこか扱いにくいバンドですが、もちろんそれがジェネシスと言うバンドの本質のすべてを照らしたものであるはずもありません。



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