アメリカ 1968
監督 ジョージAロメロ
脚本 ジョンAルッソ



昨今、もはや1ジャンル化しつつあるのでは、と思えるほど大流行なゾンビものですが、やはり原点で先駆たるこの作品は見逃すわけにはいかないでしょうよ、と思う次第です。

この作品以前のゾンビって、多分ブードゥー教の教義の中にしか存在しなかった、と思うんですよ。 

アフリカンマジックというか、民間信仰における畏怖すべき存在、というか。

それを生ける屍として、人肉を食らい、動き回り、経口(血液?)感染させることのできる怪物として生まれ変わらせた本作の功績はちょっと他に類を見ない偉業だったのでは、と私は思います。

微妙に動きは鈍いが食欲旺盛、と設定したのも素晴らしかったと思う。

動きが鈍いことによって生ずる人間側の油断がね、もうあらゆる形のドラマを生むんですよね。

あえて白黒で撮影したのであろう試みも不気味さを助長していて良。

強烈に皮肉なエンディングも見事の一言。

人の皮をかぶった人あらざるものに対したとき、人間はどう反応するのか、その本質を鋭く抉り取ったラストシーンは必見のやるせなさです。

あまたの亜流からゾンビ映画が好きになった人に、ぜひとも見て欲しい1本。

ホラーの歴史をぬりかえた分水嶺たる傑作だと思います。





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