カナダ 1979
監督、脚本 デヴィッド・クローネンバーグ



なんて薄気味悪い映画を撮るんだ、と私が若い頃腰を抜かしたのがこの作品。

いったいどういうヒントがあればこんなアイディアを思いつくんだ、と、初めて見たときは本当に驚愕しましたね。

とにかくオープニングからして異様なんです。

新たな療法を試そうとする精神科医の公開カウンセリングで物語は開幕。

うっすらと狂気漂う、奇妙な二人芝居にまずはぐいぐい引き込まれていく。

どうやら主人公の嫁はこの精神科医に治療を任されているらしい、とわかった時点からストーリーは加速していきます。

謎の子供が神出鬼没に暗躍。

立て続けに起こる殺人事件。

犯人であると断定された子供は奇形であるだけでなく、人ではない、と監察医が断定。

なんなんだこれ、一体どうなるの、ていうか怖い、マジで怖い、と思ってるところで悪夢のようなエンディングが蓋を開け、その場で軽く後ずさりすること間違いなし。

映画見てて「あはあふん」と変な悲鳴が喉から漏れたのは私、後にも先にもこの作品だけですね。

生理的嫌悪感もさることながら、よくぞこんな絵を思いついたことだな、おいっ!と憎しみの感情すら湧いてきましたね、当時は。

作品のテーマは、後にビデオドロームでも表現された「精神が肉体の変容を促す」か、と思うんですがそれにしても異端です。

よくぞまあサマンサ・エッガーはこんな役を引き受けたことだと思う。

軽くトラウマになった1本。

クローネンバーグの異才ぶりがもっとも発揮された作品ではないか、と私は思っていたりします。

私の中では気味悪さと言う意味でダントツでナンバーワンですね。





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