フランス 2009
監督 ジャン=ピエール・ジュネ
脚本 ジャン=ピエール・ジュネ、ギョーム・ローラン



重なったアクシデントのせいで家も仕事も失ってしまった主人公の大胆な復讐を描いたコメディ。

さて、ロングエンゲージメントの成功が影響しているのかどうかはわかりませんが、どこかアメリカ的なシナリオの作品です。

いかにも欧米の制作陣が書きそうな企画、というか。

私はなんとなくメルブルックスとか思い出したりしましたね。

ジュネらしい遊び心やアメリにも通ずるイタズラの延長みたいなコミカルな描写は本作でも生き生きと活写されてるんですが、なんていうか、最大公約数な感触を私は受けました。

というのも黒い笑いというか、毒がほとんどないんですね。

それが年齢によるものなのか、広く一般にアピールするための変節なのかはわかりません。

ただ私はジュネが撮るんなら、すべてうまくいって主人公も幸せになれそうでよかったね、みたいな着地点はどうなんだろう、と思ったりするわけです。

ハッピーエンドを否定するわけではないのですが、そこに至るまでの道筋に、いや、あれはスルーしたままでいいのか、みたいなとっかかりが欲しかった。

よく考えたらほんとひでえし、この人、・・・・・でもいいか、みたいな、奇矯さやいかがわしさをも包括するおかしなユーモアを道連れに終幕へとなだれ込んで欲しかった。

とてもよくできた作品だとは思うんですが、なんか物足りない、といった感は否めず。

これまでの監督作品の中では一番印象が薄い、というのが正直なところ。

うーん、私だけですかね。





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