1968年初出 藤子F不二雄
小学館文庫 全3巻



実は先生の描く児童漫画で私が一番好きなのはこの21エモンだったりします。
 
宇宙時代の寂れたホテルの跡取り息子、21エモンが家業に勢も出さずに色んな来客異星人相手にドタバタを繰り広げるギャグ漫画なわけですが、これがもう半端じゃなくおもしろいんです。
 
色んなものが自動化、発達した未来世界のユートピア像も心躍るんですが、そこへやってくる異星人の多種多様ぶりがこれまた最高に楽しい。

よくぞまあ次から次へとこうもへんてこな宇宙人を思いついたものだと今読んでも感心しますね。
 
モンガーやゴンスケなどの脇役キャラクターも秀逸。

はっきり言ってあたしゃドラえもんやパーマンよりはるかにゴンスケの方が好き。

後半、21エモンはモンガー、ゴンスケとつれだって宇宙を放浪する旅に出かけるんですが、これがまた本当にアイディア豊富な展開の目白押しで、半端なSF以上にガンガン想像力が刺激されること請け合い。

豊かな未来世界を描いたスペースファンタジーの最も良質なもののひとつがこのシリーズである、と私は断言します。

大人が読んでも充分楽しめます。
 
連載当時はあんまり人気がふるわなかったらしいんですが、本当に何故なのかさっぱり分からない。

藤子F先生の才覚、美点が全てつぎこまれた傑作。




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