1974年初出 永井豪
扶桑社文庫 全4巻



著者お得意の学園ナンセンスコメディ。
 
学園を支配する二つの財閥の派閥闘争につきあわされる南友くんの、不思議な活躍を描いた作品。

おそらく全く先の展開を考えずに描いたんだろうなあ、と思われる内容で、中盤、お色気路線に走ったかと思えば、終盤は突然日本をも巻き込む大戦争に。

エンディングに、あっ、と驚かされる展開が待ち受けているんですが、なんだかこのオチ、どこかで読んだような気がしなくもありません。
 
ラストをこういう形で締めくくったのは、あまりに救いのなかったデビルマンへの鎮魂歌的意味合いなのか、それとも実はリンクしてるのか、色々考えちゃったりはするんですが、どこかほのぼのとするものもあって悪くない、と思います。

ただですね、やはり全体を通してどこか散漫だ、と言うのはあるんですね。
 
特に中盤、手抜きか?ってな按配のイヤハヤ側とハテサテ側の父兄参観日の決闘は全部カットしても良かったと思う。

設定とオチだけに着目すると、どことなくハリウッド映画風で、心温まるピュアファンタジーとか少し不思議なハートウォーミングコメディ、なんて喧伝されてそうだなあ、と考えたりも。

ショッキングな作品が多かったこの時期の永井豪にしては珍しいアプローチかもしれません。
 
あちこち寄り道せず、もう少し短めにまとめたら優れたSFファンタジーになったかも。




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