1975年初出 石川賢
双葉社アクションコミックス 全3巻



デビルマンに呼応するかのように、人類と神のハルマゲドンを描いた石川賢初期の傑作。
 
ベースにあるのはキリスト教的史観で、題材やテーマも含め、なにかと永井豪と比較される運命を負う作品ではあるんですが、自らの肉体に敵を取り込んで自分の能力とする、とした主人公の超常能力の設定は、今でこそ珍しくない発想であるものの、当時はそのグロテスクさも含め画期的なダークヒーロー像の創造であったように思います。
 
後半物語をはしょってしまったような印象はありますが、ヒロイン天外真理阿のショッキングな命運はデビルマンにおける美樹の最後とかぶってトラウマもの。
 
またここに私は永井豪と石川賢の作家性の違いを見るわけです。
 
あまりにも深い絶望を終末のカタルシスで彩るしかなかった永井豪と、ともに絶望の道行きを歩もうとする石川賢のスタンスの違いは、晩年、如実に作風に反映されていったように思う。
 
今の読者が読んでどう感じるか、全く予測がつきませんが、ダイナミックプロのアシスタントであるが故の絵柄の相似を超えて、永井豪とは似て異なる名作と私は思っております。



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