フランス/スペイン 1999
監督 ロマン・ポランスキー
原作 アルトゥーロ・ペレス=レベルテ



ナインスゲートと呼ばれる悪魔について書かれた本の真贋を依頼された主人公が、次々と謎の事件に巻き込まれていく様を描いたサスペンスタッチなホラー。

こういう題材は好きですし、前半はとても楽しめたのは確かなんですが、やっぱり問題は後半でしょうかね。

一言で言うなら冗長。

たいした謎じゃないんですよ、本に隠された秘密って。

肝心なのはその秘密が何を意味するのか、であって。

そこをじっくり描いてこそのエンディングだったと思うんですが、いつまでたっても曖昧なままただただ物語は状況説明に終始するかのように一本道。

だからエマニュエル・セリエは何者だったんだと。

それを明らかにしてこその収束じゃないのか、と。

さらに呆然としたのはラストシーン。

133分も集中させておいて、なんだこれ、なんの暗喩で寓話なのかと、腰くだけ。

ああ、ポランスキーはこの世あらざる想像を絵にする、ということが出来ない人だったのか、と今更にして嘆息。

結局、悪魔とはなんであるのか、なにゆえ彼らは悪魔を信奉しているのか、という考察が決定的に欠けているのがこの作品を散漫なものにしているように思います。

漠然と悪魔主義者、では主人公の最後の行動を説明できない。

それでいて非現実に色気を見せているのが、これまた中途半端。

とても名作ローズマリーの赤ちゃんを撮った人の映画だとは思えません。

いやー、これはダメだ。






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