アメリカ 2010
監督 ジョン・カーペンター
脚本 マイケル・ラスムッセン、ショーン・ラスムッセン



ゴースト・オブ・マーズで大コケして以降、10年間沈黙を守っていたカーペンターの復帰作。

とはいえその10年の間にマスターズ・オブ・ホラーで短編を2本発表してはいるんですが、これはテレビシリーズなんでまた別物、ということで。

私、2本とも見てますけどそれほど突出した出来ではないです。

あえて見るならマスターズオブホラー2に収録されてる「グッバイベイビー」か、と思いますがそれに関してはまた別のページで。

で、本作ですが、いきなり森を着の身着のままで走り続ける女のシーンで幕開け。

次のシーンでは突然小屋に放火。

これはなかなかインパクトがありました。

何が起こってるのかさっぱりわからないんですけど、 こりゃ尋常じゃないぞ、と心粟立つものがある。

監督、もう結構な年齢だと思うんですけどね、私はこの一連のシークエンスにとてもみずみずしいものを感じました。

感性が若い、というか。

その後、ヒロインが精神病棟に収容されて以降は、わかりやすいホラーの脅かし方、及び、ゴアな描写でぐいぐい迫ってくるんですが、これも定番とはいえ決して悪くはない。

少なくともはずしてはいない。

なんだ、カーペンター、全然まだやれるじゃないか、と私なんかはうれしくなりましたね。

そしてあっ、と驚くエンディング。

賛否両論噴出しそうです。

あの映画に似てるとか、詳しい人なら次々タイトルが飛び出してきそう。

私ですら90年代にこういうネタの作品、結構あったよなあ、と思った。

でもですね、まさかこういうオチが待っていたとは、と私は驚かされちゃったんですよね。

予想できなかったことだけは確か。

ファンの欲目なのかもしれませんが、たとえ二番煎じのそしりをうけようともですね、もうカーペンターのキャリアも終わりなのかな、と思ってた矢先に充分鑑賞に値するものを練り上げてきた意欲、野心をですね、私は評価したい、と思います。

まだまだ腕はおとろえてないんだよ、と怪気炎をあげる一作といえるのではないでしょうか。

過去の名作に比肩する出来、と言うほどではありませんが、10年の空白を埋めてくれる作品としては充分な出来、と私は思いましたね。





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