1969年初出 望月三起也
ぶんか社コミック文庫 全27巻



やはりこりゃなんだかんだ言ってもアンチヒーローを描いた日本のアクション漫画の先駆であり、金字塔だと思うわけです。
 
今あらためて読むとですね、正直あちこち古い、ってのはあります。
 
殺人許可証を持った特殊警官などという設定からして荒唐無稽だし、辻褄の合わないところも多ければ、ご都合主義的にストーリーを盛り上げるのが優先、なんて展開もしょっちゅうある。
 
だいたいワイルド7は毎回犯人退治に苦労しすぎなんですね。
 
とにかく痛めつけられまくって、それにひたすら耐えて耐えて耐えまくって最後の数ページでようやく大逆転、ってな話があまりに多い。

作者はマゾヒストか、って。

しかし、です。
 
あらゆる苦難をかいくぐり、一点の活路を見いだすために耐え続ける男の美学なんかをここから嗅ぎ取ったりしちゃったらもう終わり。
 
すっかり気持ちは「負けるな飛葉ちゃん!」です。
 
現代にも通用する、とはさすがに言えませんが、男なら単純にこの「かっこよさ」に酔える筈。
 
大胆な構図やダイナミックな映画的見せ方も魅力のひとつ。

似たような漫画は数あれど、ワイルド7にしかないなにか、は連載終了から35年を経過しても確実に息づいているように私は思いました。



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