1970年初出 ジョージ秋山
幻冬社文庫 上、下



少年誌でカニバリズムって、とりあえず編集は止めろよ、と言う話で。

青年誌媒体がなかった、というのはわかるんですが、それにしても超えちゃいかん一線はあるでしょう、と思う次第。

この作品の最大の問題点は、カニバリズムが物語を紡ぐ上でどうしても必要な場面ではない、と思える点でしょうね。

だってテーマは別のところにありますし。
 
やろうとしてることは結局迷走の挙げ句のカムイ伝なんですよね。
 
タブーをも包み隠さず真正面から差別を描くことのデリケートさを考えるなら、その覚悟の程を賞賛する向きもあろうとは思いますが、それが作品を支える重要な骨子として機能していないのなら、ただショッキングなだけ、と非難されてもそりゃ仕方がないだろう、と思うわけです。

だってきちんと終わってないですし、この漫画。
 
本当にこの頃のジョージ秋山って困った作家だと思う。
 
異色で異端であることが内容を飛び越えて第一義とされているような気さえしてきます。

当時、誰もこんなことはやってません。

でも、だからといって、どうしてもやんなきゃならなかったか?というと、 懐疑的にならざるを得ない。
 
うーん、あまり評価できません。



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