1974年初出 小池一夫/川崎のぼる
ホーム社漫画文庫 1~3巻(全10巻)



小池一夫と「巨人の星」で有名な川崎のぼるのタッグによる、宮本武蔵のマンガ化作品。

少年マガジンに掲載されていたらしいんですが全く知りませんでした。

まあ時代と掲載紙の性格上の問題もあってか、路線は汗と涙と根性、そして友情。
 
宍戸梅軒と佐々木小次郎と武蔵が友達だった、なんて設定は小池一夫にしかできないでしょうね。
 
今ムサシ、というとどうしてもバカボンドと比較してしまいがちかと思いますが、もちろん並列にならべてはいけません。

どの時代のどの作品ともまるで別物。
 
作者らしい雄弁でハードボイルドな世界観は希薄で、どちらかというと川崎のぼる色が強い印象を受けますが、それが良くも悪くも作品を中途半端な出来にしてるような気がします。
 
コミカルで性善説に基づくキャラを残虐でシビアな剣の世界で描くのはやっぱりかなり無理があるように思うんですよ。
 
それが過剰にシリアスになりすぎない親しみやすさを産んでいる事は間違いないんですが、原作が有名すぎるだけに常に違和感がつきまとう。
 
結局死生観みたいなところにまでつっこまざるを得ない物語なのに、それをスポ根感覚でやられてもなあ、ってのはありましたね。
 
おもしろくないわけではないんですが、踏み込みの浅さが小池作品らしくないように思えて、3巻で頓挫。
 
後半で化けるんでしょうか。

全巻読まないと良さはわからない、と言う方がおられましたら御一報ください。



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