1972年初出 小池一夫/ケン月影
小池書院 1~3巻(全8巻)



凄絶な過去のある凄腕の主人公が悲願をもって悪人をバッサバッサと切っていくという、小池時代劇鉄板のパターンをいく作品。
 
作者独自の緻密なドラマ作りは本作でも冴えわたっていて、読み応えがあることは間違いないんですが、小池劇画の方程式にあまりに従順に組み上げられた設定やキャラが「またこれか」と思わせなくもない。

やっぱり似たような内容の作品はこの頃恐るべき勢いで量産されていたように思うんです。
 
ちょっと時代劇エンターティメントを意識しすぎかな、というのもあります。

奇抜なプロットをリアリズムで染め上げるのが小池一夫のはずなのに、今回に限っては幾分突飛さが一人歩き。
 
そもそも葬流者とかいて、そうるじゃー、と読ませるのはいささか無理があるように思うんです。

ダジャレになっちゃあ、まずいでしょうと。

ハッタリがききすぎ、とでもいいますか。

主人公を人間墓標と言い切るぶっ飛んだ発想等、唸らされる部分もあるんですが、首斬り朝や子連れ狼に比べるとワンランク落ちる印象。
 
3巻で頓挫。

凄いエンディングが待ってたりすると嫌だなあ、と思いつつも、続きに食指は伸びず。



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