2003年初出 小池一夫/森秀樹
小学館ビッグコミックス 全11巻



まさかまさかの続編。

続きが描かれるなんて、誰も思っていなかったんではないでしょうか。

なんせあの終わり方ですし、作画の小島剛夕氏は鬼籍にはいられましたし。

いうなれば「あしたのジョー」の続編がスタートするようなもの。

そりゃ気になります、気になりますけどね、反面やめてくれ、って気持ちも大きくあった。

だってどう考えてもあの不朽の名作を超えられるはずもなければ、同じクラスの完成度に到達できるとも思えない。

後ろ足で砂かけるようなことになりやしないか、と。

不安は半分的中、半分杞憂といったところでしょうか。

とりあえず森秀樹はよくがんばったと思います。

自らの絵柄を変えてまで小島剛夕のタッチに作品を近づけようとした。

その努力には頭が下がります。

前作のラストシーンのすぐあとから物語をスタートさせた小池一夫も凄かった、と思う。

普通はワンクッション置きますよ。

だって大悟郎、まだ3歳ですもん。

3歳の子供主役でどうシナリオを編んでいくのか、って話であって。

これは超えられまい、と思える高いハードルを序盤からクリアしているのは間違いありません。

ただやっぱり問題はその後、でして。

親子の絆をテーマとし、大きな戦いに巻き込まれていくのはいいんですが、これってやっぱり焼き直しなんですよね。

すでに前作ですべて描かれていることなんです。

故に、巻を追うにつれて徐々に読む側のテンションも下がってくる。

なんかいいように大悟郎が洗脳されちゃってるだけなのでは、ってどうしても思えてくる。

前作は実の親子であったからこそ、ともに冥府魔道の道行きを行くことにも説得力が感じられましたが、今回は大悟郎、全然無関係ですし。

なのになぜこうなる?というのはやはり誰しもが感じたのでは、と思います。

最初に高いハードルを超えたはいいが、次のハードルが飛び越せなかった印象。

大ファンですんで、いいんだ、それでも、読めただけでもいいんだ、という気持ちは根強くくすぶってはいますが、広く一般にアピールするには幾分難しいものがあるかもしれません。

読み終えてふりかえるなら、やはり大悟郎16歳ぐらいから物語をスタートさせるべきだったのでは、と思ったりしますね。



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