フランス/ドイツ/ポーランド 2011
監督 ロマン・ポランスキー
原作 ヤスミナ・レザ



戯曲の映画化。

子供同士のケンカを穏便に解決すべく集まった両親の、密室での話し合いの場を描いた会話劇。

シナリオがよく出来てるんで普通におもしろいんですが、カメラが居間と洗面所を往復する以外、ほとんど他のシーンを映さないので映画作品としては小粒な印象を受けるかもしれません。

とはいえ最終的にわが子かわいさで本性をむき出しにののしりあう展開は、ストーリーが夫婦仲にまで脱線することもあり、わかっていても吹き出しそうになるおかしさがあって、とりあえず退屈することはないと思います。

ただまあ、欲を言うならもうちょっと意外性があってもよかったかな、と。

逆流シーンが最大の見せ場、というのは発想として幾分貧弱かな、と思わなくもありません。

結局体裁としてはコントなんですよね、場の作り方が。

極端な話、ドリフがやっても似たようなことは出来ると思う。

で、ドリフならもっとエスカレートしまくって嫁の頭に熱々のラーメンをぶちまけるぐらいのことはやってると思うわけです。

もちろん笑いを追及してる作品ではないので同列に語るのは乱暴ですが、見た後に残るものを考えた時、映像作品としてコントと背比べじゃあ、まずいだろう、と思うんですね。

では、どうすべきか。

やっぱりそれなりの着地点が欲しかった、と思うんです。

だめだこりゃ、じゃなくて。

エンディングが示唆するものは皮肉がきいていてしゃれてますが、そんなことはわざわざ映画に教えてもらうまでもなく格言にすらあることですし。

おとなたちが不毛な論議の末、なにか落とし所を発見するぐらいのことはやって欲しかった、と思う。

決して悪くはなんですが小品、といった印象。

ここ数作、大作が続いたポランスキー監督ですんで、箸休め、といったところでしょうか。

余談ですがジョディ・フォスターが顔をしかめて口汚くののしるシーンが本当に嫌なババアそのもので、演技なのか、年齢なりの等身大な劣化なのか、ちょっと悩んだりしました。






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