カナダ/日本 2003
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
原案 デヴィッド・ヒューレット



もし、願うことで世界がなくなってしまったら・・を描いた、どこかナンセンスさも漂うSF風コメディ。

アイディアは悪くない、と思うんです。

決して斬新だ、とはいえないものの、実際にこれを映像化しよう、とは誰も思わないでしょうし。

そういう意味では企画を実現させた行動力こそを褒め称えるべきなのかもしれませんが、それ以前にこれを映画にしたら絵的におもしろい、と感じるセンスが私はいい、と思う。

楽しんでやってるのが伝わってくるのも好感触。

ただですね、 アイディアだけで終わってる、とも言えなくはないんです。

家以外何もない世界で生活することになりました、さあ、どうする・・・・で、その先がね、続かないんですね。

そこで想像力がストップ。

あとは延々お笑いでお茶を濁して、ってのが語るに落ちて限界を露呈しちゃってるんですね。

例えば漂流教室みたいな展開にもできた、と思うんです。

なにもない世界を哲学的に考証する方向性もあったでしょう。

実はこの何もない世界は××だった、ってな感じで仰天のオチを用意することもできたはず。

それらすべてを放棄してこの路線に舵を切るほどコメディとして秀逸だったか、というとやはり否、としかいえない。

なにか驚かせなくっちゃ、なんせCUBE以降そういうレッテル貼られちゃってるしなあ、普通じゃだめなんだよ、ってな風のナタリの焦りが透けて見えてくるよう。

ばかばかしさは歓迎ですし、決して嫌いなわけではないんですが、「笑い」に「逃げた」といわれてもこれでは否定できない、と思います。

多くの方が言っておられますが長編のプロットじゃないですね。

肩の力を抜いて楽しむ分にはいいかと思いますが、あのCUBEの監督の作品、と思って見ると肩透かし。

ファンのための1本、でしょうか。





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