日本 2014
監督 北村龍平
脚本 水島力也



たまたまテレビでやっていたのを何気なく見たんで、おそらくカットされた部分もあるでしょうし、正しく評価できていない部分もきっとあるとは思いますが、それでもですね、これはもうさすがにひどい、としか言い様がないと私は思うわけです。

見ていてこんなにあちこちがこそばゆくなった映画は本当に久しぶり。

いや、私、北村龍平監督好きなんですよ。

それこそ「ヴァーサス」の頃からずっと追いかけてる。

でもだめだ。

こればっかりはファンであっても擁護できない。

凝った映像表現はまさに北村流でね、そこは楽しめたんです。

ただし、そこだけ、なんです。

他はもうびっくりするぐらいなにもない。

まず、決定的に失敗してる、と思ったのは、アニメのルパンをキャラや相関性も含め丸ごと実写で模倣しちゃってること。

これ、何故実写にする必要があったのか、という根幹に関わる問題ですよね。

宮崎ルパンがどうしてあれほどまでに素晴らしかったのか、というと、モンキーパンチの原作から逸脱して自分なりのルパンをあらためて構築しなおしたから、ですよね。

何故それができなかったのか北村よ、とただただ脱力。

プロデューサーの意向もあったのかもしれませんが、小栗旬ににやけたツラで「不二子ちゃーん」なんてセリフはかれてもなんのコント?としか思えないわけです。

また黒木メイサがもうただのお飾り以上になんの存在感も示せぬお人形さんで。

浅野の銭形なんてギャグ以外のなにものでもない。

なんか見てて役者がかわいそうになりましたね、私。

どう演じて欲しかったのか、どう演じればいいのか、誰一人として定まってないんです。

すべてが上滑り。

シナリオもひどい。

2時間スペシャル並みの矛盾とつっこみどころをかかえてなんの工夫もなくどこまでも浅瀬で水遊び。

足のつかない場所で泳いでみよう、という気すらない。

もう断言しちゃいますけど、こんなことやってるうちは日本映画の復興は絶対にない、と私は思います。

好きな監督だけに本当に残念。

見るんじゃなかった。





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