カナダ/フランス 2013
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
脚本 ブライアン・キング



同じ一日が延々繰り返されることにただ1人気づいた少女の、現状からの脱出を描いた作品に見せかけて、実はホーンテッドハウスもの、というなかななか凝ったプロットのホラー。

秀逸だったのは、幽霊屋敷を主に現実の向こう側から覗く形で描写してみせたことでしょうね。
 
なぜ同じ一日が繰り返されるのかは、早い段階でネタバレするんですが、それを落とし所とせず2段構えでオチを用意したのはうまかった、と思います。

こう言う形で悪霊の存在をつまびらかにしたホラー、ってちょっと記憶にない。

現実と非現実の交信を物語の軸として、事態の解決を図ろうとする展開もいい。

もどかしさがなんともスリリングなんですね。

どこかファンタジックなもの悲しさが最後に残る、というのもお見事。

まさかこの手の映画でラストシーンに胸が熱くなるなんて、思いもしませんでした。

どこかB級臭が漂うのは確かなんですけど、私はナタリの監督作で久しぶりにこれはいい、と思えましたね。

ちょっとお話にベタついたところがあるんで、ゴアなホラーファンからはあまり好意的には受け止められないかもしれませんが、韻を踏むように同じパターンを踏襲するアメリカンホラーに比べれば遥かに挑戦的だと言えるでしょう。

全てを思い出した弟や、家族の表情に私は気持ちをかき乱されましたね。

ようやくCUBEの呪縛から脱したか、と言わずにはおれない快作。

スージー&ザ・バンシーズのTシャツを着たアビゲイル・ブレスリンがいかにも80年代のロック少女を好演しているのも良。

いや、私は好きですね、この作品。





movie