アメリカ 1993
監督 サム・ライミ
脚本 サム・ライミ、アイヴァン・ライミ



公開された当初は「死霊のはらわたⅢ」なんて副題は邦題、原題ともついておらず、当時、おや新作なのかしら、と思ったんですが、実はちゃっかり続編だった、という意図のよくわからない一作。

もはやホラーでもなんでもないです。

完全にコメディ。

「死霊のはらわたⅡ」である場所に飛ばされてしまった主人公アッシュが、元の世界に帰るために再び死霊どもと一戦交える、という内容なんですが、 もうほとんどヒロイックファンタジー状態。

特に終盤の合戦のシーンなんてやたらスペクタクルで、どういう大作史劇なんだよ、と思わず笑ってしまいました。

相変わらずブルース・キャンベルの体をはったギャグも盛りだくさんで、Ⅱが気にいった人はきっと楽しめることと思います。

ホラーを出発点に最後は完全にお笑いで終わってしまうという三部作も相当珍しいのではと思いますし、こう言う悪ノリは大好きなんでお気に入りではあるんですが、ただ今回、あらためて見なおしてみて少し気になったのは前半の展開の雑さ、ですかね。

お笑いだから多少は辻褄が合わなかろうと、脈絡がなかろうとかまわないんだ、と考えているとしたらそりゃやっぱり間違いで、コメディにはコメディの整合性、現実味が必要だと私は思うんですね。

それを無視すると映画ではなく、コントになってしまう。 

正直、前半のシナリオのいい加減さ、演出のぞんざいさは観客をしらけさせるものであるように感じました。

「XYZマーダーズ」なんていう傑作コメディを撮った人がなんでこんないい加減な仕事をするんだろう、と不思議でしたね。

結果的にⅡの焼き直しになっちゃってるのもアイディア不足、といえなくもありません。

ヒロイックファンタジーの器にコメディを落とし込むことに逡巡があったのかもしれませんね。

サム・ライミファン、死霊のはらわたシリーズファン以外の人があらためて見る分にはちょっと伝わりにくいものもあるような気がしなくもないんですが、 そこはもう一気に3本まとめて見て、すごい落差のあるシリーズだったね、で笑い飛ばして良しとしましょう、うん。

ちなみにSFXは93年の割にはチープかもしれません。

そこもまあそのなんだ、ご愛嬌、ということで、はい。





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