1987年初出 山岸 凉子
角川書店あすかコミックス



<収録短編>
わたしの人形は良い人形
黄泉比良坂
星の素白き花束の


若い頃読んで震え上がったのが表題作「わたしの人形は良い人形」。
 
あらためて読み返してみても変わらず背筋にぞわぞわくるものがあって、これはもう本当に怖い。

日本人形を道具立てに使ったホラーとしては出色の出来ではないでしょうか。

かつてのJホラーブームでよく使われた連鎖する恐怖がすでに本作にて完成していることにも舌を巻く。

この中編は本当に怖いです。
 
「黄泉比良坂」は黄泉比良坂(秋田書店刊)に重複収録。
 
「星の素白き花束の」はグリム童話、驢馬の皮を題材に、ゆがんだ性に禁忌なく身を任せる少女の内在する美醜を描いた秀作。
 
忌まわしくも美しい断絶、って、それがつまりはお耽美ってことなのかもなあ、とふと思ったり。
 
読み応えのある一冊です。

表題作だけで購入の価値あり。



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