スウェーデン/フランス 2000
監督、脚本 ロイ・アンダーソン



なんともまあ不条理と言うか、シュールと言うか奇妙な作品でした。

とある惑星に暮らす人々の日常の断片を群像劇風にワンシーン5分ぐらいで延々つないだ映画なんですが、これ、地球上の話じゃなかったのかよ、という部分でまずびっくり。

あたしゃてっきりスウェーデンのどこかの町のお話なんだと思ってた。

これでSFです、と言い切るのも恐るべき豪胆さかと思うんですが、そもそも連続するストーリーらしきものがないので別にどうでもいい、といえばどうでもよかったりはします。

識者に怒られるのを覚悟の上でいうなら、一番伝わりやすいのは、ミニコント集です、ってなところでしょうか。

異様なこだわりがあるのは確かなんです。

主要人物がやりとりをしている背後で全く関係のない人物が不穏な動きをしていたり、ものすごく細かい笑いをこっそり拾っていたりして、油断が出来ない、ってのはある。

私なんて何度画面に向かって「お前はなにしてんねん!さっきから!」と、半笑いでつっこんだことか。

かと思えばシーンが切り替わった瞬間、いきなり出オチがあったり。

とりあえず「元気な頃は詩を書いたりもしてたんだ!」と、おそろしいくどさで言い続けるオヤジには爆笑させられました。

コメディ、と考えて見るのが一番疲れないんじゃなかろうか、と思うんですが、とにかく徹底してそのセンスがオフビートなんで、関西圏の笑いに慣れ親しんだ人にとってはダメかも、と感じられる部分がネックでしょうかね。

そんな局地的な親和性なんて製作側ははなから念頭にないでしょうけど、うん。

結局なにをやりたかったんだかよくわからない、というのはあるんですが、それなりの予算と手間隙かけてナンセンスと紙一重のアートもどきに心血注ぐ姿勢は私、嫌いじゃないです。

見る人を選ぶ作品かと思いますが、こういうのはなかなか欧米圏じゃお目にかかれないだろうなあ、という意味で興味深い一作でしたね。





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