メキシコ 2014
監督、脚本 イサーク・エスバン



今流行のリベンジスリラー系か、はたまた「SAW」シリーズみたいな残虐なやつなのか、と身構えてたら意外にも「CUBE」系の作品であら?って感じ。

とりあえずポスター写真は煽りすぎです。

こんなシーンあったか?と考え込まないと思い出せないような一場面を持ってくる、ってのは売らんがためとはいえ商魂逞しすぎ。

えー、写真からイメージされるような残酷描写は一切ないんで、苦手な方はご安心を。

どちらかと言うとSF。

何の前触れもなしに閉鎖された空間に閉じ込められてしまった2組のグループの悲劇を描いた作品。

まあ、前半はそんなに悪くなかった。

何故2組だけ?等、疑問は残るものの、その状況で一気に35年経過させてしまう剛のシナリオは手垢を跳ね除けんとする気概に満ちていたように思います。

特に1階から9階までループする非常階段で35年生活することを余儀なくされる刑事と容疑者、というアイディアはその閉鎖性ゆえ、ぐっと惹きこまれるものがあったことは確かです。

対して、荒地に閉じ込められてしまった側の家族はいささか印象が薄かったか、と思わなくもないんですが、それも悪くはない。

いや、そんな状況で35年生き延びることは不可能だろ、というつっこみはきっとあることだろうなあ、とは思うんですが、私は強引とはいえ飛躍することをストーリーのジャンプ台とした監督の野心をかいたい、と思うわけです。

なんかいまいちルール作りが曖昧だったりしてもだ。

やはり問題はそこまで大風呂敷を広げながら、もっともらしいオチを用意することが出来ず、ほとんど妄想に近い自家中毒気味なロジックで物語を閉じてしまったことでしょうね。

一言で言うなら、知らんがな。

どこの世界の宗教の話なんだ、と。

DVDのジャケットには「91%の満足度」と印字されてましたが、どんな方法で出口調査やったんだ、と疑問になること間違いなし。

やっぱりこの手のスリラーに、あっ、と言わされるオチは高難度なんだろうなあ、とつくづく実感した一作。

理由を求めずに結果だけ提示すればよかったのに、と思うことしきり。

エンドロールのあとのマウスが檻から逃げるシーンが矛盾をはらんでなにかを示唆しているようでもありますが、私は映画好きとはいえそこまで親切じゃないんで、あれこれ探ってなんかやりません。

なにかやってくれそうな気配は濃厚だったんですけどね、多分1年後ぐらいには全部忘れてそうな気がします。

光るものはあると思うんで次に期待。





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