アメリカ/イギリス 1968
監督 スタンリー・キューブリック
原作 アーサー・C・クラーク



やはり時代を超えて語り継がれる映画にはそれなりの理由がある、とつくづく思った次第。

まあ、ぶっちゃけてしまうなら、何度見てもエンディング、よくわかりません。

ここまでひっぱっておいてこういう突き放し方をするのか、と若い頃は頭にきたりもした。

でもあらためて見るとですね、すべてがすっきりとわかりやすく解決することが第一義ではない、という至極当たり前のことにふいに気づかされたりもするんですよね。

今でも商業ベース無視のアバンギャルドな作品には年間何本か遭遇しますが、それら感性にしか寄りかかる術のない作品とこの作品が決定的に違うのは、想像力を働かせてくださいと訴えかける映像美がここにはあることでしょうね。

やっぱり作りこみがもう、半端じゃないと思うんです。

言葉で伝えきれぬ事象を映像表現で伝えようとする細部へのこだわりが尋常じゃない。

それを踏まえた上で考えるなら、体よくまとめることができなかったから自家薬籠中の物でお茶を濁したのではなく、そうならざるを得なかった何かが物語の必然性としてあったからこうなった、だと思うんですよ。

猿人がモノリスに触れたことで人へと進化したのなら、人はモノリスに触れたことでどう変わるのか。

人以上のなにかにもし変わるのだとして、それを人である監督がどう表現するのか、陳腐に超人化など問題外とするなら、とてつもなく真摯に、イマジネーションの全てをふりしぼった結果がこの結末だったのでは、と解釈することも可能だと思うわけです。

もっともらしい答えなどない、という答え。

実はこれこそが想像できぬものを想像しようとするSF本来の醍醐味なのでは、と思ったりもしました。

宇宙を舞台としたSFなのに、全編でクラシックを流すセンスにも脱帽。

ハルが唄を歌うシーンにもひどく心をかき乱されたりした。

いまだすべてを理解したとはとうてい言い難い私ではありますが、68年にしてここがSF映画のひとつの到達点だったのでは、と今更ながら思わされましたね。

2001年はとうに過ぎてしましましたが、やはり本作、天才の産物と言わざるを得ないでしょう。






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