1985年初出 あさりよしとお
徳間書店少年キャプテンコミックス 全13巻



作者のデビュー長編。
 
タイトルは言わずと知れた宇宙家族ロビンソン のもじり。
 
掲載紙少年キャプテンの廃刊により、未完のまま終了しているんですが、なんでこれが未完なんだ、と怒りたくなるぐらい良くできた内容で後追いの身としては本当に驚かされました。
 
SFコメディとしては「うる星やつら」と双璧を成して80年代の最高峰ではあるまいか、とすら思いますね。
 
宇宙船の事故で孤児となった地球人少女コロナを、いつか地球の人間が迎えに来る日まで、外宇宙人の旅芸人一座が親代わりとなって育てる、と言うストーリーなんですが、なによりプロットが独特だし、そのために地球っぽい村社会まで偽装してしまうという設定が何ともオリジナリティ溢れてるように感じるわけです。
 
深読みしすぎなのは分かってるんですが、まるで仮想現実を扱ったSFを読んでいるかのようにゾクゾクするものがあったりするんですね。
 
間違いなくコメディなのに、各話のSFマインドの豊かさにも感心。

昔「第5惑星 」という優れたSF映画がありましたが、ああ、この逆なんだ、とひとり膝を打ったりもしました。

辛い過去を抱えた最終兵器らしきお父さんの、それを匂わせぬボケッぷりも吾妻ひでおのキャラみたいでおもしろいし、コロナにむける一途な愛情も笑えて、胸をうつ。

いや、傑作でしょう。

マニアなSFネタの数々にも年輩のファンはにやりとさせられるはず。

私はこの作品を読んであさりよしとおの大ファンになりましたね。

ちなみに本作は他にもプチアップルパイに連載されたバージョン、アフタヌーンに連載されたバージョンがあり、微妙に内容は違えど、大枠でストーリー、設定等は変わらず。
 
ちなみにすべて未完。

どうも作者にとって本作は終わらせることの出来ない一作のようです。

コロナが地球に戻れる日を最終回として読みたかったですが、多分もう描かれることはないんでしょうね。

やきもきするものが残るかもしれませんが、それでも未読の人は是非一度読んで欲しい、と思う作品です。



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