アメリカ 1963
監督 ロバート・ワイズ
原作 シャーリー・ジャクソン



いわゆる幽霊屋敷ものの古典。

次々と住む人間が怪死をとげる謎の屋敷に人類学者率いる4人組みがやってきて、その謎を科学的に解き明かそうとするホラーなんですが、これがですね、さすが名匠ロバート・ワイズが手がけただけあって、今あらためて見てもなかなかの怖さで感心することしきり。

まあその、63年の作品なんでさすがに古臭い部分はありますし、色々つっこみどころもあるのは確かなんですけどね。

4人組の人選が結構いい加減とか、学術的に謎を解明しようとしている割にはなんの用意もしてないのが解せないとか。

でもそれらを全部置き去りにしてしまうほど恐怖演出が冴えてる。

何気ないワンショットに背筋をぞわりと寒からしめるうまさがあるのは言わずもがな、怪異の正体を一切みせずにその現象だけで怖さを伝えるテクニックも観客の想像力をどこまでも刺激して見事の一言。

特に中盤、ベッドでエレナがある怪異に遭遇するシチュエーション、これもう全身鳥肌ものの着想で、いまだに私の中では思い出したら夜、床につけなくなるレベルの恐ろしさ。

後続がこぞって模倣してますけどね。

派手なホラー映画に慣れた目にはいささか地味に映る部分もあるかもしれませんが、人は何に恐怖を感じるのか、その所以をきちんと理解した上で形にしてみせた名作だと思います。

主役のエレナがあまりに面倒くさい女で見ててちょっとイライラするかもしれませんが、それもまた時代性、心霊とこの時代の人はどう対峙してきたのか、そのあたりに思いを馳せるのも一興かもしれません。





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