2014年初出 シヒラ竜也
集英社ウルトラジャンプコミックス 1巻(全4巻)



突如、空に現れた「ソラリス」と呼ばれる存在が、視線を合わせることによって「デミ」と呼ばれる怪物を産み落とす異形の世界を描いたSFファンタジー。

空を見上げることの出来ない世界、という舞台設定は非常に面白かったと思うんです。

胸を張ることが出来ない、常に下ばかり見てなきゃならない、というのはなにかを暗喩しているかのようでもありましたし。

そこに力点を置いて矮小化してしまった人類の悲惨な姿を徹底的にあぶり出せば「進撃の巨人」にすら肉薄できたか、と思うんですが、作者が大きくつまづいてるのはせっかくの世界観をアニメの文法で料理してしまったこと。

とりあえず唯一デミに対抗できる謎の存在が猫耳風の美少女では、あざといのを通り越してもはや発想が貧弱の部類にはいると私は思います。

少なくとも2014年にやるようなことじゃない。

孤児達をまとめるリーダーが元軍隊の伝説的存在、というのもよくあるパターン、といえばそれまでですし。

早い話がシナリオ展開、キャラクター設定に、世界観ほどの意外性が全くない。

まあ、ここ数年のSFファンタジーはみんなこんな感じ、と言ってしまえばそうなんですけどね。

決して下手じゃないし、それなりの質は堅持してると思いますんで、まずは一旦、アニメから離れて、と。

もう、それだけですね。

マンガだからこそできることを是非見つめなおしていただきたいと考える次第。



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