1965年初出 石ノ森章太郎
双葉文庫



お隣同士に住む高校生マリッペと六ベエのドタバタな日常を描いたラブコメディ。

まあ、このころマンガの世界でラブコメディなんてジャンルはなかったわけですが。

嚆矢、ってわけでもないんでしょうけど、便宜上ってことで。

で、内容ですが、もう、なんといいますか本当に他愛ない。

他愛ない、としか言いようがない感じですね。

事件に巻き込まれたり、スリラー風だったり、スパイもの風だったりと、各話毎回趣向は凝らしてあるんですが、腕っぷしは強いが単純な六ベエと、やきもち焼きだけど実は優しい女の子マリッペというキャラクター像がね、いかにも60年代で、これを今微笑ましく読めるのはきっと当時リアルタイムでこの連載を追っていた年配の方々だけだろうと思います。

ファンの想い出の中に生きる作品でしょうね。

あらためて今再読してどうこう言うような内容じゃない。

しかしこんな素朴なマンガが今はなきあの「平凡」に連載されていたのか、と思うと時代の移り変わりの激しさに眩暈を覚えそうになりますね。

そっとしておきましょう。

ノスタルジーを感じる人たちが手にとればそれでいいと思います。



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