2010年初出 羽生生純
エンターブレインビームコミックス



作者のこれまでの作風からすると、きっとこの作品は異端なのだろうけど、本作、近年出たいわゆるホラー系の作品を圧倒的にぶっちぎって必読の傑作伝奇ホラーだ、と思う次第。

いや、怖かった。

いや、怖いというか、虚々実々の演出に酔わされてつれて行かれそうになった、と言うか。

別に何か目新しいことをやっているわけでは決してないんですが、小道具といい、シナリオ構成と言い、着地点といい、ホラーとして完璧だと思いましたね。
 
まさかこういう作品を描ける人だったとは・・ちょっとあなどってた、すまん。
 
あまりにヒロインの美少女ヒトが哀れで涙を誘いますが、きっとそれすらも計算された上の嗜虐味なのだと私は思います。
 
エンディングへと導く枝葉末節がどれも濃厚で、忌まわしく、一糸乱れぬ緻密さなのも素晴らしい。

ホラーファンは間違いなく買いです。

作者本人としては不本意かもしれませんが、個人的には羽生生純の最高傑作、と推したいところですね。

あまり話題にならなかったのが不思議でなりません。



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