オーストラリア 2015
監督、脚本 マイケル・ペトローニ



娘を事故でなくしたのをきっかけに、なぜか幽霊を見るようになった精神科医を描いたオカルトサスペンス。

ドクター本人が怪しげな心霊治療とかするわけじゃありません、念のため。

似たような邦題を冠する作品が他にもいくつかありますが、無関係。

タイトルを考える人間のセンスのなさ、安直な便乗が底まで知れてる、と言うだけの話ですね。

あまり期待はしてなかったんですが、こと恐怖演出に関してのみ言及するならそれほど悪くはないのでは、と序盤では感じました。

特に診断室での描写は安い脅かしに依存することなく、じっくりと精神を逆なでするかのように不穏だった。

患者の来訪を知らせる赤いランプとか、小道具の使い方もなかなか秀逸。

意外にもどこかしっとりと落ち着いた佇まいがあって、そこは好感が持てた。

よろしくないのは1にも2にも脚本。

曖昧なまま放置してある部分がひっかかる、というのもあるんですが、やっぱり発想に飛躍がないし、先々の展開が全部読めてしまうというのがどうにもいただけない。

消去法で考えるだけで犯人がわかってしまう、というのも興ざめでしたし。

もう少し謎を謎として楽しませてくれよ、と言う気分になってしまうのはあたかもテレビの2時間ドラマのよう。

また、後半のストーリーが安っぽくなるにつれて、恐怖演出自体も何故かどんどん露出過多な陳腐さを加速させていくんです。

前半の思わせぶりな語り口、妙に期待させる煽り方のうまさはいったいなんだったんだ、と。

エイドリアン・ブロディほどの演技巧者をキャスティングしておきながらこの出来かよ、とというのが正直なところ。

どこかで監督が入れ替わって別々に撮ったものをつないだかのような印象を受ける作品でしたね。

ストーリーをどう膨らませるのか、という事にもう少し執心した方がよい、と思った次第。





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