1987年初出 御茶漬海苔
講談社漫画文庫 全2巻



80年代に創刊された少女向けホラー専門誌「ハロウィン」に、長きに渡って連載された、作者の代表作と言ってもいいシリーズ。

連作短編です。

全話ホラーであるということ以外、各話に共通する設定等ありません。

当時は朝日ソノラマから全10巻で刊行されていたので、おそらく私の読んだこの文庫版はヴォリュームからしてその中から数話抜粋したものでしょう。(途中で刊行中止になったのかもしれませんが)

まあ、おおむねスプラッター路線。

キャラクターの内面をじっくり描くとか、見えざる恐怖を演出するとかよりも、派手に血飛沫、残虐シーンに重点を置いた、ってな感じですかね。

その手の描写は線の細い作画に似合ってる、とは思います。

これはこれで悪くはないと思う。

でもね、やっぱり私の感覚からすると、どの短編を読んでもなにも怖くないんですよね。

好みの問題なのかもしれませんが、恐怖よりも「痛そう」とか「なんか焦ってる」とか、至極即物的な感情しか伝わってこない。

スプラッターにこだわる割には作話がオーセンティックなのも気になった。

もっと滅茶苦茶やってもよかったのでは、と思わなくもありません。

80年代以降、より広くホラー漫画を知らしめるべく貢献した功績を無視するわけではありませんが、私にはちょっと肌があわなかったですね。

指針とする怖さの質自体が私の求めるものとは違うのかもしれません。



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